トラウマの影には魅力が隠れている

こんにちは!松浦みづほです。

トラウマからの回復とともに「人に好かれるようになる」とか、「褒められるようになる」とか、「外見が素敵に変化していく」とかって見たり聞いたりしますが、そうだな〜あるな〜って思います。

その要因ってもちろん色々ありますが、トラウマの影響で大変だ〜!となっているはじめの頃って、症状に振り回されて「今の自分」に対して力を使うことが難しい状態になっているというのもあるなと感じます。

トラウマ治療で「今の自分」に使える力を増やしていく

トラウマの冷凍保存記憶を持っている人は、脳に大きな負荷がかかっている状態です。

トラウマ記憶は、言葉で綴られた記憶ではありません。映像や、感覚や、音などが詰まった記憶です。(略)文字だけのテキスト・ファイルに比べて、画像や音声入りのファイルは、何十倍もの大容量になります。

脳の中に毎日使う「作業テーブル」があるとしたら、その上に「大きな過去」と「小さな今」が乗っている状態です。

大容量のトラウマ記憶に圧迫されて、「今・ここ」がちっぽけになってしまっているのです。

赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア/白川美也子

トラウマを抱えた人の脳は「トラウマ記憶」が大きな分量を占めているので「今の自分」に対して使える力がすごく小さくなってしまっています。
「過去」からくるフラッシュバックや回避などに対してものすごくエネルギーを使ってしまっているんですよね。

例えば、本当は100の容量があったとしても、トラウマ記憶に80使ってしまっているので、「今」に使えるのは20しかない!という感じ。
そうすると、いつも全力で取り組んでいるのに、どうして結果がついて来ないんだろう?という感覚になってしまうこともあるかもしれないなと感じます。
FAPは、その大きすぎる記憶データをちょうどいいサイズに直していくって感じかなと思います。脳にとって負担のかからないちょうどいいサイズにリサイズしていく。
そうすると、50の出来事に対して今までは20で全力で頑張って無理〜!となっていたことが、80の力を使えるようになるので、30余ってるな?という感じで、頑張らなくてもうまくいく!となるんだなと思います。
トラウマ治療によって、「今ここ」に使える容量が増えていく。

「今ここ」を楽しめるようになる

そうやってトラウマの問題が収まっていくと、フラッシュバックやトラウマの回避に使っていたエネルギーをそこに使わなくても良くなっていくので、自然とゆとりが生まれてきます。
今まであんなにバタバタ何かに追われていたのに何だか最近暇だな〜?って感じになったりするかもしれません。

そして、この空いた時間を楽しかったり、自分っていいな〜と思えるようなことに使っていけるようになっていくんですよね。
そうすると、そんな自分のことを素敵だなと思ってくれる人が集まってくるなって感じます。

おしゃれをしたり、スポーツをしたり、ヨガやお掃除をしたり。
今まで、不安や恐怖や、誰かのために使っていた時間を、自分のためだけに使えるようになっていく。
そうやって自分にとって楽しくて気持ちの良いことをしていった時に、「気がつけば最近よく褒められるな〜」とか、「人から好かれているな」って感じになっていくんだなと思います。