DESNOSでトラウマの症状を知る
こんにちは!松浦みづほです。
慢性的なトラウマによる症状
慢性的なトラウマによって引き起こされる症状は、症状単体で見ると別の障害として見られてしまうこともあるようです。
ですが、原因が別の所にあったとしたら、そこからどのように回復していくか…赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケアでは、「道を照らすヒント」としてこのようなことが書かれています。
DESNOSはA〜Eまでの5つの症候として整理され、慢性化したトラウマが引き起こす状態を理解するのに役立ちます。
まずAは、感情覚醒の統制における変化。慢性的な感情とりわけ怒りの調節障害、そして自傷や自殺行動や、衝動的で危険な行動の制御障害がこれにあたります。
Bは、注意や意識における変化です。健忘や解離がこれにあたります。
Cは身体化、これは一種の解離の症状でもあります。頭痛、腹痛から始まり、全身の痛みなどもこれにあたります。
Dは慢性的な人格変化。自己認識の変化、加害者に対する認識の変化、人が信じられない、加害や被害を反復してしまうという対人関係の変化です。
最後がE、意味体系における変化。絶望感と希望の喪失、以前の自分をささえていた信念の喪失です。
赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア/白川美也子著
※引用箇所では簡単にまとめられていますが、「DESNOSを読みとく」としてさらに詳しいことも書かれていますので、もう少し知りたいな、という時はぜひ読んでみてください!
症状に光が当たる
こちらの本でも何度か書かれていますが、これらのことを「症状」だと知っておくことってすごく重要なことだなと感じます。
知らないでいることで、自分はこういう人間なんだと責めてしまったり、自分が恥ずかしいと感じてしまったりしていることがあるなと思うからです。
でも、その症状には原因があって、それは自分が駄目だからとか至らないからとかではないんですよね。
むしろ、そのような過酷な状況を、生きてくぐり抜けてきて、それは本当に大変なことだった。
もしも今症状が出てきて大変な状況だったとしたも、それは今ようやく安心できる環境が整って、症状を出すことができるようになったということかもしれません。
(緊張が高いほうが環境に適応できるため、安心できる環境になったことで緊張が下がり、症状が出てくるようになる)
そして、症状に光があたったことで、それが一体どこから来るものなのかを探っていくことができる。
トラウマの記憶を統合していくことで、本来の自分がそうしたかった様に生きていけるようになると感じています。