複雑なトラウマによる症状

こんにちは!松浦みづほです。
ひさしぶりに散歩で土手を歩いていたら、こぶし大くらいの黄緑の見慣れぬ実が落ちていて、なんだろう〜?と思ったらカリンの実とのことでした。
カリンの実は初めて見たような気がする…のですが、その場所は時々通る場所なので今まで気がつかなかっただけなのかも。笑
秋は収穫の季節ですね〜。
紅葉も始まっている感じで、とてもきれいでした。

今日も赤ずきんちゃんの本から引用をさせていただきたいなと思います。
「症状なんだ」と知識によって気づくことは、自分を守ったり、いかしていく力になるなと思います。

慢性的なトラウマが引き起こす症状

では「複雑性PTSD」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは単一の事件ではなく、虐待やDVなど、長期にわたって慢性的に繰り返されるトラウマによって引き起こされるものです。
単一の事件によるトラウマでは「再体験症状」「過覚醒症状」が強まることが多いのですが、日常的に繰り返されるトラウマの場合は、特に「麻痺」や「解離」が強く出て来ます。
麻痺は「感じなくてすむ」ように、解離は「それが自分ではないようにすることで自分を守ろうとする」のですが、それは一時しのぎにすぎず、結果としてさまざまな障害が現れてきます。
感情の調節が難しくなったり、自己破壊的な行動をしたり、自己イメージや対人関係にいろいろな問題が起きたりします。

ー中略ー

戦争や単回性の性暴力のような時間的区切りが明白なトラウマと、慢性化したトラウマとでは、後遺症の性質が違ってきます。
複雑なトラウマの症状は、PTSDの主要3症状にいろいろな症状が付随したような形になります。

ではこの2つはどう違うのでしょうか。

たとえば一度の災害によるトラウマだとしたら「日常とは違う異常な体験をした」のだと、自分でもわかっています。自分は決しておかしくない。起きた事態が異常なのです。
けれど、虐待の場合には、わけもなく被害を受けるという「異常な体験」が、何度も繰り返されて日常になってしまうのです。
すると、自分がおかしいのか、他の人がおかしいのかわからなくなり、自分や世界に対する考えが揺らいでしまいます。
身体や心に、より深刻な影響を及ぼすことになります。

赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア/白川美也子著

*複雑なトラウマの症状は、WHOによる「ICD-11」にて、主要3症状に加えて①感情の調節障害、②否定的な自己認知、③対人関係の問題の3つとされています。